シネマとキリスト教音楽


映画に登場する賛美歌やキリスト教音楽の紹介です。シネマには、キリスト教のテイストがいっぱいです☆
by mt-musique
プロフィールを見る
画像一覧
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31

「Wの悲劇」 ヴェルディ『レクイエム』、フォーレ『レクイエム』

c0045169_113444.jpg

演劇部に所属していた高校生の頃、友人たちと仙台まで出かけて鑑賞した「Wの悲劇」を久しぶりに観た。観ようと思ったきっかけは、スカパー!で放映されて見かけた時にヴェルディの『レクイエム』から「ディエス・イレ」が使われていたからだ。ちょうど先日の今年度最終講義でもヴェルディの『レクイエム』を紹介したのだが、その時は邦画「バトル・ロワイヤル」のオープニングを紹介した。
高校生の頃は、おそらく挿入曲が何であったかは分かっていなかっただろう。今回全編を見直して、キリスト教音楽ではヴェルディ『レクイエム』から「怒りの日」、フォーレ『レクイエム』から「サンクトゥス」が用いられていた。どちらも短いフレーズではあるが、効果的に使われている。キリスト教音楽ではないが、サティの「ジムノペディ1番」も度々登場する。

原作は夏樹静子氏によるもので、映画のタイトルと作品中の舞台劇タイトルでもある「Wの悲劇」とは、舞台上では和辻家のW,そしてWomenのWの2つをかけている。さらに映画では俳優たちを取り巻く事件の「W」にもからめていく・・。高校生ながらに息を飲んで鑑賞した作品だ。舞台と登場人物の日常生活が交錯する様子が面白い。

キリスト教音楽が登場するのは、舞台上の主人公和辻摩子(高木美保、後に薬師丸ひろ子)が「私、おじいさまを殺してしまった。刺し殺してしまった!」と絶叫するシーンで、あの有名なヴェルディ・レクイエムの「怒りの日」が使われる。そして舞台上のラストシーンで、摩子の母(三田佳子)が夫を殺害し自らも自害する・・というシーンで、あまりにも美しくフォーレのレクイエム「サンクトゥス」が登場。「♪ホサンナ・インエクセルシス・・♪」と盛り上がったまま舞台もクライマックスを迎える。

クラシック以外の音楽は、久石譲氏が担当している。これがデビュー作となる高木美保は美しく、若き日の世良公則もイケてない男性を好演。
[PR]
by mt-musique | 2006-01-27 01:10 | ミサ曲

ソフィーの選択

c0045169_10273437.jpg

Alan J. Pakula アラン・J・パクラ(1982)
Meryl Streep メリル・ストリープ(Sophie_Zawistowska)
Kevin Kline ケヴィン・クライン(Nathan_Landau)
Peter MacNicol ピーター・マクニコル(Stingo)

恐らく名作の1つであると言えるのに、今まで何故か一度も観たことがなかった。とにかくメリル・ストリープが美しい。それに反して強制収容所での囚人生活の様子は、彼女の面影がほとんどないままに変わり果て演技とはいえ素晴らしい。
視点は主人公のアメリカ青年スティンゴであるようで、実は全編ソフィーの視点なのかもしれない。強制収容所のシーンもどこか女性的な視点で描かれていて、(ルドルフ・ヘスが登場しているのに)他の映画作品のようなパンチはあまりない。もっとも私には分かりかねるが、特にナチスドイツや戦時下を描く時、時代的な描き方や手法の変遷のようなものもあるのだろう。最近のポーランドが舞台の戦時下の作品を観るとき、以前よりもさらに踏み込んで書かれていることが多いように思う。

音楽は、残念ながらこのブログのテーマのキリスト教音楽はほとんど登場しない。初めの頃にピアノ曲が数曲流れているが、それらはどこかポーランド出身のショパンを思い起こさせ、雰囲気によく合っていた。いちばん印象に残った音楽はベートーヴェンの第9シンフォニーを聴きながらネイサンが自分で指揮のポーズを取るシーン。

主人公はポーランドからアメリカに渡ったソフィー(メリル・ストリープ)、ソフィーの恋人でユダヤ人のネイサン、そして二人の親友になりアメリカ南部出身のスティンゴ。この3人は非常に役柄にはまっている。他はアウシュヴィッツ強制収容所のシーン以外はほとんどこの3人が中心に描かれている。ソフィーの美しさの影に隠れた戦時下の悲劇と現在の苦悩、それがある故にどこかクレイジーなネイサンに惹かれ最期まで離れられない様子が哀しくも美しく描かれている。

個人的には複数の言語が登場するので興味深かった。英語、ポーランド語、ドイツ語・・など。ソフィーはポーランドでは「ゾーシャ」と呼ばれるようだが、英語読みの「ソフィー」とは聞いたニュアンスもまた違う。
ソフィーとネイサンは英国のディケンズならぬアメリカの詩人エミリ・ディキンソンの詩集がきっかけで互いの思いを通わせ合うようになるが、母国語で互いに朗読するシーンが静かで印象深い。米語で・・ポーランド語で。それは例えば戦時下の日本やドイツや他の国々が、「侵略」していった国に自分たちの言語を強制していたのとはまったく対極にある。
きっと「平和」はこのようにささやかな日常からゆっくりと作り出されていくのだ。多様な言語や文化を認め、知っていくことで「自分だけが全てではない」と新たに気づかされていくことが私たちには常に必要なのかもしれない。

The Bustle in a House
The Morning after Death
Is solemnest of industries
Enacted upon Earth―
The Sweeping up the Heart
And putting Love away
We shall not want to use again
Until Eternity.
死んだ朝の 家のざわめきは
地上で演じられる 厳粛な儀式―
心を掃き清め 愛をしまっておく
もう二度と取り出すことのないように 永遠に。
The Poems of Emily Dickinson(1955)-Thomas H. Johnson 編集-より
[PR]
by mt-musique | 2006-01-17 10:57 | その他

サラ・ブライトマン「夏の最後のバラ」

c0045169_1211892.jpg
c0045169_1213532.jpg

埼玉の連れ合いの実家から帰宅しました。帰宅すると一面の雪景色! 昨晩から積もったようですね。20センチ前後はあるかなぁ。火曜の夜は毎週ブラジル人が教会を使用しますが、その後に積もった模様・・。 家はすっかり冷え切っていて、ストーブを点けたら温度は1度でした。お~。

連れ合いの実家の最寄ICは岩槻で、そこから1時間ぐらいかかるのがちょっとネックです。ICの近くでハードオフを見つけたので、高速に乗る前にちょっとのぞいたのですがレアなCDを見つけてしまいました♪ 「HATIKVA Jewish Sacred Music」(ユダヤ教の音楽)とフランス・テゼのCD、そしてサラ・ブライトマンのディスクです。サラ・ブライトマンはメジャーですが、「ユダヤ教の音楽」は何だか嬉しくてしかも500円でした! アルヒーフの全集等で何枚かはあるのですが、単品で見つけるとまた嬉しいですね。
テゼは一度フランスで訪ねたこともありCDも何枚か持っているのですが、300円弱だったので思わず購入。どなたかにあげてもよいしね。

サラ・ブライトマンディスクは、これまで聞いた何枚かとは違った雰囲気に仕上がっていてちょっとお得感がありました。彼女がミュージカル「オペラ座の怪人」で歌姫クリスティーヌを熱演したことはよく知られていますが(後にロイド・ウェバーと結婚、しばらくしてから離婚・・)、ミュージカルやクラシック、ポップスなどノン・ジャンルとも言えるほど自由自在に音楽の世界を羽ばたいています。

86年の録音で、ちょうどミュージカル「オペラ座の怪人」の初演もこの頃。ベンジャミン・ブリテン編のフォーク・ソング集で、声質は同じく英国のシャルロット・チャーチや、最近日本でもAmazing Grace等でブレイクしたニュージーランドのヘイリーにもどこか似たピュアな声です。20年経った今は、こちらに比べると声の太さや厚みが増し表現力もさらに豊かになっていて、また味わい深いですね。

讃美歌21にも収録されている2曲がありました♪
とねりこの木立」(ウェールズ民謡)は『派遣』の賛美歌91「神の恵みゆたかに受け」に、「ああ、ああ」(サマセットから--セシル・シャープ)は『結婚』の賛美歌104「愛する二人に」に収録されています。どちらも歌詞は賛美歌とは異なりますが、ルーツは英国の民謡です。
[PR]
by mt-musique | 2006-01-05 01:19 | CD

お気に入りブログ

最新のトラックバック

コスチューム コスプレ衣..
from コスチューム コスプレ衣装通..
アランのバッハ:トッカー..
from クラシック音楽ぶった斬り
コンスタンティン(CON..
from 映画にみるキリスト教文化と聖書
適性検査と就職活動
from タウンワークで満足できないあ..
最後の誘惑
from AML Amazon Link
偶像崇拝と啓示宗教
from 心の幸福と宗教の世界
ヴェルディ レクイエム
from 人気Blogランキング[今週..
★★★★「ユダヤ商法」ラ..
from 本のソムリエの読書日記
『さよなら子供たち』、ペ..
from Be Makkou - 微抹..
ことの終わり
from Be Makkou - 微抹..

ファン

ブログジャンル

画像一覧