シネマとキリスト教音楽


映画に登場する賛美歌やキリスト教音楽の紹介です。シネマには、キリスト教のテイストがいっぱいです☆
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映画「第七の封印」

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ベルイマン作品は、難解なのだろうか。個人的にはむしろ好ましい部類である。今よりもずっとゆったりとして芸術的にも思えるカメラワーク。イングリッド・バーグマンにも代表されるスウェーデンの美しい女優人たち。

いくつか観た中で、この作品は少し異色だった。「暗黒の中世」を描いている。キリスト教信者やキリスト教理解があるものにはすぐに分かるエピソードの数々。

死に神はマックス・フォン・シドー(後に「エクソシスト」では神父を演じている)扮する騎士と同じぐらいの存在感があり、美しくもある。キューブリック監督「シャイニング」「時計仕掛けのオレンジ」を始めレクイエム「怒りの日」を映画音楽に用いているものは多いが、ここではまさにそのもののグレゴリオ聖歌の旋律が登場し、ペストや死と隣合わせの中世の人々の様子が浮き上がっていてとても感嘆した。

タイトルの「第七の封印」とは、言うまでもなく新約聖書ヨハネの黙示録に登場する記述である。
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by mt-musique | 2008-10-14 23:10 | ミサ曲

映画「奇跡の丘」 ミサ・ルバ、バッハ「マタイ受難曲」他

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パゾリーニの名作と出会うのは、意外と遅かった。しかしこの作品は観る度にどんどん引き込まれる。音楽の使い方の意外性もそうだし(これに関しての評価や好みは分かれるところだろう)、何がそんなに魅力的なのだろうか。

講義の準備もあって、複数のいわゆる「正統的イエス伝(映画)」を観た。それらとの比較で、自然と「奇跡の丘」の全体像が浮かび上がってくる。
特に儚くて頼りなげなマリアは、むしろミセス的落ちつきを見せている他の作品よりもダントツによいし、あまり天使には見えない天使の登場もまた他の作品ではあまり見られない。
それらに共通しているのは、恐らく「人間くささ」。天使には羽もついていないし、人間のようにも見える。幼子イエスは丸々として愛しく、イエスをあやすヨセフの慈愛に満ちた表情。プロの俳優を起用していない故に表現される素朴さが特に際だっていて、パゾリーニの人間と子どもたちへの愛情深さが画面から自然と伝わってくる。彼は無神論者だったそうだが、それはもしかして神やイエスの「まなざし・優しさ」と近いものだったのかもしれない。

個人的に気に入ったのは、もう1つ。「サロメ」のシーンである。オスカー・ワイルドの戯曲などによってあまりにも『悪女』のイメージを強く植え付けられてしまったサロメだが、実は(パゾリーニが描いたように)あどけない少女であったというのを何かの書籍で読んだ記憶がある。
そういった私たちの思いこみや思い違いを、いったん修正してくれる作品なのかもしれない。

音楽では実に複数の曲が用いられているが、イエスの生誕後のシーンで流れるスピリチュアル「時には母のない子のように」、(エジプトへの逃避を始め)何度も登場するバッハのマタイ受難曲終曲、アフリカのミサ・ルバなどが特に心に残る。
パゾリーニの他の作品もぜひぜひ観てみたいものだ。
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by mt-musique | 2006-10-06 16:36 | ミサ曲

「Wの悲劇」 ヴェルディ『レクイエム』、フォーレ『レクイエム』

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演劇部に所属していた高校生の頃、友人たちと仙台まで出かけて鑑賞した「Wの悲劇」を久しぶりに観た。観ようと思ったきっかけは、スカパー!で放映されて見かけた時にヴェルディの『レクイエム』から「ディエス・イレ」が使われていたからだ。ちょうど先日の今年度最終講義でもヴェルディの『レクイエム』を紹介したのだが、その時は邦画「バトル・ロワイヤル」のオープニングを紹介した。
高校生の頃は、おそらく挿入曲が何であったかは分かっていなかっただろう。今回全編を見直して、キリスト教音楽ではヴェルディ『レクイエム』から「怒りの日」、フォーレ『レクイエム』から「サンクトゥス」が用いられていた。どちらも短いフレーズではあるが、効果的に使われている。キリスト教音楽ではないが、サティの「ジムノペディ1番」も度々登場する。

原作は夏樹静子氏によるもので、映画のタイトルと作品中の舞台劇タイトルでもある「Wの悲劇」とは、舞台上では和辻家のW,そしてWomenのWの2つをかけている。さらに映画では俳優たちを取り巻く事件の「W」にもからめていく・・。高校生ながらに息を飲んで鑑賞した作品だ。舞台と登場人物の日常生活が交錯する様子が面白い。

キリスト教音楽が登場するのは、舞台上の主人公和辻摩子(高木美保、後に薬師丸ひろ子)が「私、おじいさまを殺してしまった。刺し殺してしまった!」と絶叫するシーンで、あの有名なヴェルディ・レクイエムの「怒りの日」が使われる。そして舞台上のラストシーンで、摩子の母(三田佳子)が夫を殺害し自らも自害する・・というシーンで、あまりにも美しくフォーレのレクイエム「サンクトゥス」が登場。「♪ホサンナ・インエクセルシス・・♪」と盛り上がったまま舞台もクライマックスを迎える。

クラシック以外の音楽は、久石譲氏が担当している。これがデビュー作となる高木美保は美しく、若き日の世良公則もイケてない男性を好演。
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by mt-musique | 2006-01-27 01:10 | ミサ曲

映画「アマデウス」 ~ペルゴレージ『スターバト・マーテル』、モーツァルト『レクイエム』他

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「アマデウス」1984年 アメリカ
監督 : ミロス・フォアマン
製作総指揮 : マイケル・ハウスマン
原作&脚本 : ピーター・シェイファー
出演 : F・マーレイ・エイブラハム、トム・ハルス、エリザベス・ベリッジ、ロイ・ドートリス

「アマデウス」は時折繰り返し観ているが、何度観ても飽きさせない娯楽大作だ。ハリウッド映画が貴族社会を描く場合、下手をすると絢爛豪華すぎてヨーロッパのシックな風合いや色彩に欠くことがあるのだが、その点この映画は豪華ながらもひどく成功している。
撮影はオールプラハロケで、監督のミロス・フォアマン はチェコ出身であるそうだ。そんなことも他のハリウッド映画とは少し違った趣に仕上がったのかもしれない。
ちなみにフォアマンは「ぼくたちのアナ・バナナ」に神父役で出演をしているらしい。この映画はブルーノさんのお薦めで以前観たのだが、コミカルにカトリック司祭とユダヤ教ラビの様子が描かれていてとってもよかった♪ ぜひDVDを欲しいものだ。

今回の目的は来週「古典派音楽を学ぼう」という小さな講義を音楽教室でするので、そのためのおさらい&リソース探し、そしてこのブログのネタでもある「キリスト教音楽」探しのためだ。モーツァルトの生涯をフィクションを盛り込みながら辿っているのだから、もちろんモーツァルトの作品は数多く使われている。何といってもオペラのシーンは演出も見ごたえたっぷりで、比較的演奏時間も多めに撮られている。そんなこともあってこの映画は上映時間も長いのだろう。

キリスト教音楽に限定すると、私の耳では3つであった。1つ目はイタリアの作曲家ペルゴレージの「スターバト・マーテル(哀しみの聖母)」から最後の2曲。イタリアの作曲家サリエリはオーストリアで成功し、皇帝ヨーゼフ2世(マリ・アントワネットの実兄)の寵愛を受けるがサリエリの幼少時の回想シーン。聖堂で家族と共にミサにあずかり祈りを捧げる。2階のクワイヤ席では少年合唱団が「スターバト・マーテル」を清らかに歌う・・そして父が突然食事中に亡くなるシーンでは、不謹慎かもしれないが実にぴったりと終曲の「アーメン・アーメン!」が使われているのだ。いつもこのシーンでは、思わずくすっと笑いがこみ上げる。

他はモーツァルトの結婚式のシーン(これは実際に式が挙げられた教会とは違うようだが)、そしてラスト近くに何曲も用いられる未完のレクイエム。
そうそう、そう言えばこの映画は、全編がサリエリの独白という形で進む。精神病院に収容されている「自称サリエリ」という人物が、神父と対話を続ける。収容されている病院は、恐らくキリスト教の施設ではないだろうか? そういった意味でも、キリスト教色満載の映画である。
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by mt-musique | 2005-02-23 18:03 | ミサ曲

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